精神と物質 どっちの豊かさも欲しい①
こちらの続きです
多くを所有すること
より良いものを買うこと
着飾ること
もっと多くを売ること
もっと売り上げを伸ばすこと
成長すること
これらが苦しくなり、否定した。
もうファッションに関わることはしたくない。
世の中もミニマリストという概念が増えてきて、大量生産大量消費を抜けようという動きが広まってきた。
自分の心を大事にすると
もっとシンプルに。
もっと身軽に。
何も買わなくなり、お化粧もしなくなり、どんどんナチュラル思考になっていった。
その方が気持ちよくなった。
外見よりも内側の方が大事な気がした。
内側をもっと満たさないと。
心のことを学ばないと。
自然に触れ、自分の心と向き合えば向き合うほど、外見にこだわることがバカバカしく思えた。
薄っぺらい感じがした。
物を欲しがったり欲を感じることが低俗なような気もして。
ある日、自分がまったく鏡を見ていないことに気づいた。
艶のない肌、眉毛は伸びきっているし産毛だらけの顔。
手入れしていないぱさついた髪、ささくれ立った指先。
がっかりした。
「ありのままの姿がきれい」
なんてわたしは到底言えなかった。
ああ、わたしはこれじゃダメ。
内側が満たされても、潤いのない外見なんてイヤだ。
これは強烈な思いだった。