はじめまして

母がわたしを産んだのは36歳でした。

その年齢を過ぎたころ、わたしは漠然とした不安を抱えるようになりました。

「このままでいいのかな?」

大学を卒業しアパレル会社に入社、販売員として百貨店で勤め始めました。接客業を選んだことに当時の母は「1浪してまで大学に入ったのになぜ?」と言いました。何気なく出たささいな一言だったと思うけど、わたしにとっては大きな言葉でした。

販売員という仕事に熱い思いがあったわけではなく、他に行きたい業種もないし洋服はそこそこ好きだったのでなんとなく就職活動していました。今思うと、そのなんとなく選んだことがどこかで後ろめたかったんですよね。本当はもっと、自信をもって語れる夢をもった素敵な人でありたかったから。

このときに掛けられた母の一言がわたしの仕事のエンジンになりました。「絶対に胸を張って母に言える実績を残してやろう」と。その後40歳で退社するまで17年間同じ会社でお世話になりました。

意地だけで始めた仕事でしたし、辞めたいと思うことは何十回とありました。けれど、やっていくうちに、任される仕事が大きくなるたびにわたしは仕事が楽しくなっていったのです。夢中になって働きました。

仕事がわたしの人生そのものでした。

誰にも気兼ねせずに好きな物を買えて、同僚たちと好きなように飲みに行けて、休日はひとりでだらだら好きなように過ごし、仕事は思いっきりする。こんな風に送れる生活に充実感があったしとても満足していました。

楽しくもがむしゃらに働いて、気づけば30代後半。

母はこの年齢でわたしを含め3人の子供を育てていたのか。そういえば、まわりの友人たちもそれぞれ家庭をもち、生き方が変わっている。仕事も好きで、自由で楽しく生きてるし満足しているけれど果たして本当にわたしはこのままでいいのだろうか?

結婚はどうする?

子供はどうする?

このまま歳をとっても同じ仕事ができるの?

テレビや雑誌を見ても友人たちと話していても、結婚も出産も転職もすべてに年齢制限がありそれはもうすぐそこに迫ってる。そんなふうに思ってしまい、歳をひとつでも重ねることが怖くなりました。もっと早く人生を真面目に考えなかった自分を後悔しました。

結婚もしてない、子供もいない半人前。

仕事は好きでやっているけれど胸を張って自慢できるほどの実績が出せてるわけでもない。

結局わたしには何もないんだ、わたしの選択は全部間違いだったのかな?

そんな風に思うようになりました。

人生に感じる閉塞感、不安、焦り・・・そんな思いも仕事に没頭すれば忘れられるからますます没頭していきます。でも、心のどこかにある違和感はチクチクといつも自分を刺してきます。でもどうしていいかもわからないから、その気持ちにまた蓋をして見てみないフリをする日々。

そんなモヤモヤを抱えていると、自由大学という大人のための学び場があると知ります。仕事が終わると自由大学に足を運び、年齢も職種もバラバラな人たちとさまざまなことを話すことができました。どの人もユニークで自由で楽しくて、そんな生き方をしてもいいの?と常識を覆されるような経験をしました。

仕事と家の往復しかしていなかったわたしにとっては、未知の世界。そこで出会った人たちはみんなキラキラして見えて「わたしもそうなりたい!」と強く思ったんです。

歳もそんなに変わらないし同じ東京に住んでいるのに、全然違う世界に住んでる人たち。もっと近くでこんな人たちの話が聞いてみたい、触れ合いたいと思って、そこからは仕事以外の場で「なんだか楽しそう」と思うところにはどこへでも出かけるようになりました。

自分のアンテナに従って動いていると、面白い人たちに出会いどんどん世界が広がり、どんどん楽しくなっていきました。

結婚や出産、仕事。

わたしが焦っていたのは誰かの基準に沿わない自分に自信がなかったからなんですよね。

でも、本当は自分が満足していればそんなこと関係ないのに。そこに気づいたら「わたしが選んだ道は間違ってなんかいない。十分幸せじゃないか」って思えるようになってきたんです。

そうすると不安からではなく、自然とこの先の自分の人生について考えるようになりました。

『どんな風に生きていきたい?』

この問いを自分の中に立てたことで、のちの40歳での結婚・退社・独立という選択につながります。

わたしはいま、当時の自分には想像できなかった暮らし方をしています。当時も幸せでしたが、今もとっても幸せです。

誰とともに過ごすか。

どこに自分の身を置くか。

これはとても大切なこと。

もし自分の居場所に違和感や閉塞感があるなら、ホッとしたり安心できる違う居場所を作ってみてもいいですよね。

JEWELがみなさんにとっての安心な場になれたらとても嬉しいです。

どうぞこれからよろしくお願いいたします。

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長部愛

毎日クローゼットを開けるのを楽しくなる人が一人でも増えれば良いなと思い活動しています。
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